家づくりにたずさわるものとして
終のすみかでありたい
ローン返済が終わるころ住宅の寿命も終わる…
家づくりにたずさわるものとして少し気になることがあるのでここに書いてみようと思う。基本的には「終のすみか」が本当はベストかなと私は思っています。日本の住宅の平均寿命は30年、アメリカは55年、イギリスは77年と言われています。このデータは国土交通省が建設白書の中で試算した結果です。日本の場合まだローンが終わっていないのに、30年家が持てば良いと思っているとは考えにくいと思います。
人には色々事情もあり一概には言えないけれど、果たしてそれで良いだろうか?そう感じます。若い人たちは新しく分譲された土地に集まり、そして10年、20年過ぎて行くとそこは過去の例を見ても、シルバーの人たちしか住んでいない住宅地となる。子どもたちは都会に憧れ都会に住み着く。
悪いと言っているわけではなく、自分たちの親と同じ道を、今の若い人たちも歩むんだなと感じてしまうんですね。今後、日本は間違いなく少子化に進んで行きます。そのデータは成人式にも表れています。ということは今後20年間はその道に歩んでいくのです。新しいところも時が経てば古いところとなるのです。
それが良いとか悪いとかではなく、今後の日本の住宅を考えるとき、この実情は外せないのです。私は「良い家は高価なもの」とは考えていません。でも子どもたちの世代に必ず訪れる実家の解体、そして住まなくなった空き家が日本各所で多くなってきます。その時の負担を次世代の子どもたちに残して良いのだろうか?
安全は与えられるものではない
日本の平均寿命は世界一ではあるが、医学の進歩で生かされているのも現状である。いくら素敵で流行のオシャレな住まいでも健康を害するような家では意味がないと思います。安全は与えられるものではなく自ら獲得するものだと考えます。人は食べるものには割と気をつかいますが、もっと大事なものに気づいていないのです。
目に見えない安全をちょっと考えてみませんか?
例えば、協力な殺菌力は無くとも免疫力を高めてくれる家ならそれで十分です。多少のウイルスが生き残ったとしてもその程度ではびくともしない身体であれば心配なんかないのです。
人から見ればゴキブリもダニも害虫です。でも人と同じ環境が大好きな生き物なのです。人が住めない環境ではこの生き物たちも生きて行けないのです。
またくわしく書いてみたいと思います。
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